さりはま書房徒然日誌2025年8月14日(木)

製本基礎講座43回 改装本 丸背8/12 回表紙 埋め立て

中板橋の手製本工房まるみず組の製本基礎講座43回へ。

前回、表紙に革を貼った。
今日はその革を整えて、革の間の空間に先日作ったマーブリングペーパーをはめ込む。
さて『星の王子さま』の表紙らしき雰囲気が出てくるだろうか?

ディバイダー(コンパスみたいな形のもの)で革の端からの長さを測り、牛骨ヘラでスジを入れる。

……なので、きちんと測った筈。それなのに後から測ると幅が均一ではない。正確に測るって難しい。
幅が凸凹していても、先生は優しく笑って何とかして下さる。有り難い。

ボール紙の区切れ目の革部分を手術用のメスで削いでいく。
メスを使うのは難しい。外科医ってすごいと思う。
先生の「押さないで、横に引くようにメスを動かして」というアドバイスに従って作業をする。
何とか指を切ることなく削ぎ終わる。
でも私には外科医は無理だな、こんなにガタガタになってしまうもの。

メスで削いだ後のガタガタをヤスリでならしてゆく。

マーブリングペーパーをはめる前に、段差を埋めるために紙を貼る。
この隙間の大きさに上手く切れなくて、少し大きめになってしまった。
先生から少し端をカッターで切り落とすように助言して頂く。

自作のマーブリングペーパーから二枚選んで、それぞれの面に貼る。
星、宇宙、生命のイメージで染めたマーブリングだけど、そんな思いは伝わるだろうか?

先生のお話だと、マーブリング専門の工房は同じ柄を何百、何千と染めていくそうだ。すごい。
でも私がやると、その都度違う。一枚も同じ柄はない……そんなところが手製本の面白さとも重なる気がする。


同じ規格で工場で製本する本もあれば、一冊一冊表情の異なる本があってもいいのでは……とも思うのだが。

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