アダム・スミス 道徳感情論3章 自分の感情と一致するかどうかで、相手の感情の是非を判断することについて1.1.21 

1.1.21 相手の意見を認める、認めないってことは、相手が自分に賛成かどうかってこと

 他の人の意見に同意するということは、相手の意見が正しいと認めることである。そして他の人の意見が正しいと認めることは、相手の意見に同意するということである。

 もし、あなた方を納得させる議論が同じように私を納得させるのなら、あなた方がよせる信頼をきっと認めるだろう。もし納得できなければ、きっとあなた方の信頼を認めることはないだろう。片方がかけた状態では、信頼している自分も、納得している自分も、おそらく思い描くことはできない。

 だから他の人の意見を認めるという行為も、認めないという行為も、相手が自分の意見に賛成なのか、それとも不賛成なのかということを観察するだけのことなのだ。

 そして他の人の考えや感情に賛成なのか、不賛成なのかということについても、同じなのである。(さりはま訳)

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