サキ「耐えがたきバシントン」Ⅳ章 36回

フランチェスカは、テーブルの端にいる兄に注意をむけた。ヘンリー・グリーチはこの招待に乗じて嬉々として結婚生活について話題をふりまき、現代政治についても直に同じように使い古した話題をふりまいてきた。彼は公の集まりで求められるような人物でもなければ、議会が望んで時代の話題について意見を聞きたがるような人物でもなく、むしろ議会が逆を望んでいることがわかるような人物だった。そのため機会が到来すれば、蓄積された政治的叡智を明らかにして楽になろうとするところがあり、時には知性そのものは肉眼ではほとんど確認できなということに思い知らせるのであった。

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