「大衆受けのする説教坊主の類で、自分の時代の悪について叩いておきながら、後にその悪とお茶をするような輩よ」とレディ・キャロラインはいった。
「あのひとについても、その仕事についても、公正に要約しているとは思えないわ」とアーダは抗議した。気落ちしたり、失望したりしたときに、彼の話を何回もきいたことがあるけど、あの言葉から受けた印象について説明することはできないし・・・」
「でも、どうトランプで戦うつもりなのか説明はできるわよね」レディ・キャロラインが穏やかに割り込んだ。
「ダイヤモンドで」あわてた様子で手持ちの札を見てから、アーダはいった。
「ダブル」レディ・キャロラインはますます落ち着きはらった様子で言うと、数分後には自分の点数に鉛筆で24点を書き加えていた。
「去年の五月、ヒアフォードシャーで、彼の支持者とご一緒したけど」とアーダはいって、教会法に関するまだ終わっていないテーマに戻った。「うるわしい田舎の避難所よ。神経を楽にしてくれるし、癒してくれる場所だったわ。本当の田園風景で、いたるところに林檎の花が咲いているの」
「たしかに林檎の木しかないわね
アーダ・スペルベクシーは教会法に書かれた家庭生活の装飾を再現しようとすることをあきらめ、敵がハートのビットをあきらかにしたところでオッド・トリックを数えるという、ささやかだけれど現実的な慰めにふけった。