アーサー・モリスン イーストエンド三部作「ロンドン・タウンへ」1章8回

その人たちがロンドン子であることに、ベッシーは気がついた。他のロンドン子にも、よく会ってきたからだ。彼女自身は、ロンドンのことを忘れてしまっていた。覚えていることといえば、大きくて、くすんだ部屋に、彼女のベッドのような小さなベッドがならんでいたことだった。それぞれのベッドには、おもちゃをのせる板があった。そしてこのことも、彼女は忘れてしまっていたが-そのとき、彼女はとても幼かったのだ-体の大きな、ひどい紳士が、毎日やってきては、彼女の悪い方の足をいたぶった。シャドウェルの慈善施設でのことだった。だが、ここにいるのはロンドン子だった。ベッシーは、彼らのことを少し恐れながら、ロンドンとは陽気で、騒々しい場所であり、ロンドン子の所業のせいで、いたるところが壊れているのだと考えた。ほかの人々も軽四輪馬車に乗ってやってきたが、もう少し静かで、威風堂々と飾り立てているわけでもなかった。彼女は、その日の朝、そうした一行を見ていた。おそらくロンドン子ではなく、隣接地域からきた人々だった。だが、ここにいる人々は、特定礼拝式に参列したロンドン子で、互いの帽子に紙の冠をつけて被っていた。

 

The people were Londoners, as Bessy knew, for she had often seen others. She had forgotten London herself—all of it but a large drab room with a row of little beds like her own, each bed with a board on it, for toys; and this, too, she would have forgotten (for she was very little indeed then) but that a large and terrible gentleman had come every day and hurt her bad leg. It was the Shadwell Hospital. But these were Londoners, and Bessy was a little afraid of them, and conceived London to be a very merry and noisy place, very badly broken, everywhere, by reason of the Londoners. Other people, also, came in waggonettes, and were a little quieter, and less gloriously bedecked. She had seen such a party earlier in the day. Probably they were not real Londoners, but folk from parts adjoining. But these—these were Londoners proper, wearing each other’s hats, with paper wreaths on them.

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