ダンキンさんの立ち退き通告が、翌朝早くに届いた。そうした通告を送るということは、社会にたいして果たさなければいけない彼の義務であり、道徳、良心、美徳、礼儀正しさ、宗教、その他もろもろのことでもあり、彼はそうした事柄をためらうことなく列挙した。明くる日、彼が聖堂の信者席についたときに居心地の悪さを覚えたのは、そうした義務がまだ遂行されないで残っていることを知っていたからだ。彼は、おのれの言行不一致を昔から感じていた。
立ち退き通告は、商売がうまくいっていて確実だった頃、もう少し早く送るべきだった。だがダンキンさんも、造船所が閉鎖されるかもしれないという噂を聞いていたので、ずっと躊躇してきた。しかしながら今や、彼には選択肢がなかった。もしメイ夫人がその悪名をさらしたままにすれば、商いは醜聞にまみれ、落ち目になることだろう。そして再び、この場所は価値がなくなってしまった。さらに今回、彼女を追放したところで、新しく店をだすことを阻止するようには思えないから、人々から支持される正しい行いへの擁護にはならないだろう。
立ち退き通告が届いたとき、ジョニーは家にいた。彼はオッタムさんに伝言を送り、家族のことで緊急の用事がはいったことを告げた。
「こうなるだろうと予想していた」ジョニーは、相談相手として来てくれたヒックスに、この紙をみせた。「とにかく母さんは言っているよ。もう二度と店で顔をみせることも出来ないといっている。ベッドから出てくるのも怖がっている。ヒステリーをおこして言っている。子ども達に不名誉な思いをかけた、死んでしまいたいって。母さんは、まったくひどい状態だ。それに店も、もうおしまいだ。今、何をするべきかが大切だ」
Mr.DUNKIN’S notice to quit arrived early the next morning. The service of that notice was a duty he owed to society, morality, conscience, virtue, propriety, religion, and several other things, which he enumerated without hesitation. He could not have sat in his pew the next day with any comfort, knowing that such a duty remained unperformed; he would have felt a hypocrite.
The notice might have come before, for the trade had been good and steady; but Mr. Dunkin also had heard the whispers that the ship-yard might be shut, and he had hesitated long. Now, however, there was no alternative—if Mrs. May were left to flaunt her infamy the trade must decline under the scandal, and the place fall worthless again. More, her expulsion at this time would seem less a seizure of the new branch than a popular vindication of righteousness.
Johnny was at home when the notice came. He had sent a message to Mr. Cottam, pleading urgent family affairs.