チェスタトン「マンアライヴ」一部一章第28回

なんとも妙なことに、マイケル・ムーンはどちらかといえばユーモアを愛する男であったが、優しい感情を刺激されてしまい、なかば思い出しかけたのは、昔のものもあれば、最近のものもあるが、ロザムンドと演じた芝居で、さらに愉快なことに、思わずシェークスピアを引用しかけている自分に気がついた。

「勇気とは、愛と同じものではないのだ。ヘラクレスのごとき者よ、

 それでもヘスペリデスの木を登るのか?」(シェークスピア「恋の骨折り損 四幕三場」)

 

Oddly enough, Michael Moon, though more of a humourist, was touched on a tenderer nerve, half remembered the old, young theatricals with Rosamund, and was amused to find himself almost quoting Shakespeare—

“For valour is not love, a Hercules, Still climbing trees in the Hesperides?”

 

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