「先生は、今、礼拝式にいるのです」スミスは厳かにのべた。「ぼくから見放される前に、池のアヒルについて神に感謝したほうがいいですよ」
この有名な悲観論者は、いくぶんはっきりとした口調で、池のアヒルについて神に感謝したいという気持ちをあらわした。
「カモのことも忘れないように」スミスはきびしく言った。(イームズは弱々しくカモについて認めた。
「何も忘れることのないように。天に感謝するように、教会のことも、大聖堂のことも、邸宅のことも、教養のない人々のことも、水たまりのことも、鍋のことも、フライパンのことも、杖のことも、絨毯のことも、骨のことも、しみのついたブラインドのことも」
「わかった、わかったよ」その犠牲者は絶望にかられながら繰り返した。「杖のことも、絨毯のことも、ブラインドのことも」
「しみのついたブラインドと言ったと思うが」スミスは詐欺師のごとき無慈悲さで言うと、銃身をふりかざし、まるで長い、鉄の指をのばすように動かした。
“`You are now engaged in public worship,’ remarked Smith severely, `and before I have done with you, you shall thank God for the very ducks on the pond.’
“The celebrated pessimist half articulately expressed his perfect readiness to thank God for the ducks on the pond.
“`Not forgetting the drakes,’ said Smith sternly. (Eames weakly conceded the drakes.) `Not forgetting anything, please. You shall thank heaven for churches and chapels and villas and vulgar people and puddles and pots and pans and sticks and rags and bones and spotted blinds.’
“`All right, all right,’ repeated the victim in despair; `sticks and rags and bones and blinds.’
“`Spotted blinds, I think we said,’ remarked Smith with a rogueish ruthlessness, and wagging the pistol-barrel at him like a long metallic finger.