チェスタトン「マンアライヴ」二部三章第301回

「ぼくが言いたいのは、君の同類が革命をおこしたということだよ」その男は説明をしました。「そうだとも。君のように何とも気障な、落ち着き払って分別のある輩がフランス革命をおこしたんだ。もちろん知っているとも。フランス革命には意味がなくて、以前の状態に戻っているだけだって言っている人もいることを。なんてことだ、ちくしょう。僕たちがみんな戻りたいと思っているのが、以前の状態だなんて! 回転していくもの、それが革命なんだ。あらゆる革命は懺悔のように、逆戻りしていくものなんだ」

 彼はとても気が立っていたようでしたから、席につくまで待つことにしました。それから冷ややかに、でも宥めるような言葉をかけました。でも彼は大きな拳で卓をたたき、言葉をつづけました。

 

“`I mean your sort did!’ exclaimed this personage. `Yes, your damned smug, settled, sensible sort made the French Revolution. Oh! I know some say it was no good, and you’re just back where you were before. Why, blast it all, that’s just where we all want to be—back where we were before! That is revolution—going right round! Every revolution, like a repentance, is a return.’

“He was so excited that I waited till he had taken his seat again, and then said something indifferent and soothing; but he struck the tiny table with his colossal fist and went on.

 

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