2023年7月2日 半夏生 旧暦5月15日

半夏生にツィッター逝く

(半夏生の空)

夏至から十一日め、7月2日は半夏生(はんげしょう)。

この日は毒気が降るといって、いっさいの野菜を食べないという俗習があったそうだ。

ツィッターも半夏生の毒気にやられてしまったのだろうか……

7月1日の夜から、どうも怪しい動きを見せている。

それならば……と放置していたこのサイトを三年半ぶりに開いてみれば、機能が何と変わってしまったことか……。入力すらモタモタする始末。

しばらくは試行錯誤しつつ、徒然なるままに読んだり思ったりしたことを書いていきます。

お時間のあるときに覗いて頂けたら幸いです。

丸山健二「おはぐろとんぼ夜話」について少し考える

青字の引用箇所は、丸山健二文学の魅力がギュッと詰まった文だと思った。

死と隣り合わせの生のしんどさ……

いつも地面を見つめて生きている私でもハッとしてしまう大きな存在……

そんな人間を超えたものを示唆したあとで見せてくれる童女のあどけなさ……

そうした諸々から伝わる生の肯定。

ここに丸山健二の考えが凝縮されている気がする。

十全なる満足など絶対にもたらすことがなく

実際にはなんの慰めにもならない

命の育成にまつわる

あまりに有機的な大循環が

目下の瞬間において死を背負いこんでいることになんら変わりはないのに

春の華やぎのなかでいっぺんに涙が乾いた童女のように

素晴らしい生気を放ち始め

(丸山健二「おはぐろとんぼ夜話」)上巻271頁

「うたで描くエポック 大正行進曲 福島泰樹歌集」より「パナマ帽の歌」を読む

(アナキストの漫画家・望月桂が描いた和田久太郎)

和田久太郎という俳人にして無政府主義者、労働運動家のことを初めて知る。https://ja.wikipedia.org/wiki/和田久太郎

歴史小説ならすごい超大作になりそうな人なのに、わずか31文字の短歌を連ねてゆくことで、和田の人柄も、和田への想いもズバッと伝わってくる……あらためて短歌はすごいと思う。

明石出身であるゆえさむく「蛸」と呼ばれ乞食の群れの中に居住す

(もろもろの悩みも消ゆる雪の嵐 久太郎自殺前の辞世の句)

自死寸前までも推敲かさねたる辞世にあらばおろそかならず

(上と下は福島泰樹先生の歌です。真ん中は久太郎辞世の句です

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