製本基礎講座 「帙」(ちつ)をつくる
まるみず組の基礎製本講座で「帙」を二回かけて作る。今日はその一回め。
「帙」は和綴本をくるりと包んで保護する巻物。私が作った帙は天地がない。面だけ保護する。あとは並べて積んでおくらしい。
世界大百科辞典で「帙」を調べていると、「黄巻青秩」という表現が出てきた。以下説明より
布には濃紺,書物そのものには黄ばんだ紙が用いられることが多かったので,書庫に積み上げられた蔵書の山を〈黄巻青帙〉と形容することがある。帙でおおわれると,本が横になってその上下の黄色い面が露出するためである。
今の生活では馴染みがなく、私は製本講座で「帙」という言葉を知った。だが日本には八世紀頃から存在していたらしい。また中国から伝わってきたものらしいので、中国ではもっと昔から使われていたのだろう。
昔から存在するものだろうと製本の大事なポイントは同じ。「角は直角になるようにすっきり」が出来てなくて、天地がダブダブした状態に。最後、先生が丁寧にもう一度そのダブダブ部分をやり直してくださった。
製本のときは直角マインド、忘れないようにしたい。
(まだ途中までながら私の作っている帙。次回、爪や紐、内側に布や紙を貼る予定)