製本基礎コース22回「やわらかい表紙 フレンチリンク 花布をとじる」1/3回目
中板橋の手製本工房まるみず組製本基礎コース22回め。「やわらかい表紙 フレンチリンク 花布をとじる」1/3回目。
まず538✖️810の大きな色つきの更紙四枚をペーパーナイフで荒裁ちして、全部で四十枚の紙片に。この本文となる更紙は、表紙に合わせてやわらかい紙とのこと。
紙を半分にするのは分かる。でも半分にした紙を五分割するには?と考え込んでいると、さっそく先生が教えてくれる。
一番下の写真、マスキングテープをカッティングボードに貼って目安にして化粧裁ちをする……というやり方も教えてくれる。自分では思いつかないものだ。
大きな紙から切り出して自分で化粧裁ちさせてくれる……のは、まるみず組の良いところだと思う。自分では、全紙から切り出そうとは思わない。でも、何度かまるみずでやっているうちに、自分でも切り出すことができるかも……という気がしてきた。
自分で切り出せると、本の大きさも自由にアレンジできるし、裁断料もかからないから安くなるし……。本を作りたい人は、全紙の裁断ができるといいかもと思う。

さて荒裁ち後、さらに天地と左右を指定の大きさ160✖️130に化粧裁ちしていく。
余裕をもって切り出した筈なのに、ギリギリの紙もあったりして焦る。

横にいた外国の方はすでにこの製本過程を経験済み。
「やわらかい本文の紙とやわらかい表紙のこの製本が、私大好きなの」と英語で語られていたような……。
「たしかに柔らかい本ってpretty!」ということで意見が一致したような……おぼつかない英語ではあるが。
普通は、ハードカバーの方が立派という感じ方が一般的だと思うが、この方のような見方もあるのだなあとハッとした。
書店では、やわらかくて品があって可愛らしい装丁の本はあまり見かけない気がする。製本のしにくさとか、流通経路で本が傷む……とかのせいなんだろうか?
この切り出した本文の山がプリティな本になりますように。
