アルフレッド・マーシャル経済学原理一巻チャプター3 経済学について一般論、あるいはその法則についてなど

§1事実をあつめ、整理して、その意味を解釈したり、その事実から推論したりすることは、経済学が取り組むべき内容である。「観察を行い、描写をして、定義をおこない、分類をするということは、準備にあたる活動である。しかし到達しようと考える地点とは、経済現象の相互依存についての知識である…導入と推論は科学的に考えるために必要な知識であり、それは言わば右足と左足が共に歩くのに必要とされているようなものである。(脚注11参照)」この二つの要素をもつ研究に求められる方法とは、経済学に特有のものではない。すべての科学に共通する特性である。工夫はすべて原因と結果のあいだにある関係を発見するためのものであり、科学的方法に関する文言において語られるものであり、経済学者によって用いられるべきものである。経済学の方法と呼ぶにふさわしい調査の方法とは何もない。だが、あらゆる方法は適切な場所で用いられなければならい。たとえ単独に用いられようと、あるいは他の手段と結びついて用いられようと関係ない。チェス盤の上でなされる組み合わせの数はあまりに多いので、おそらく過去のゲームと似たようなものはない。それと同じように学生が取り組むゲームには、隠された真実を手に入れようとする本能によるものがない。たとえその真実には取り組むだけの価値があり、まったく同じようにして利用されたとしてでもある。(1.Ⅲ.1)

さりはま の紹介

更新情報はツィッター sarihama_xx で。
カテゴリー: チャプター3 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

Time limit is exhausted. Please reload the CAPTCHA.