しばらくの間、身じろぎする音もなければ、言葉も、動きもなく、ただ沈黙しているマイケル・ムーンだけが門に寄りかかり、頭をあげ、何かを聞き取ろうとしているだけであった。ロザムンドは言葉を失したままであったけれど、ピム博士は毅然とした様子で彼女を救いにきた。
「まず」彼は言った。「このスミスという男は、つねに殺人を試みています。ブレークスピア・カレッジの学長は―」
「知っていますわ」メアリーは上の空ではあるけれど、でも晴やかな笑みをうかべて言った。
「イノセントが話してくれましたから」
There was no noise for an instant and no motion except that the silent Michael Moon, leaning on the gate, lifted his head, as it might be to listen. Then Rosamund remaining speechless, Dr. Pym came to her rescue in a definite way.
“To begin with,” he said, “this man Smith is constantly attempting murder.
The Warden of Brakespeare College—”
“I know,” said Mary, with a vague but radiant smile.
“Innocent told me.”