チェスタトン「マンアライヴ」二部二章第255回

わたしの相棒の違法行為は許されて当然のものにも思え、また滑稽なくらいに許されるべきものにも思えた。ああした大げさで、非常識な人々がなんであろう。彼らには召使いもいれば、泥おとしも持ち合わせている。さらには煙突の通風管(チムニー・ポット)もあればシルクハット(チムニー・ポット・ハット)もあるのに、貧しい道化師がソーセージを欲しくなって手に入れようとするのを邪魔するなんて。財産が大切だと考えるのだろう。でも、わたしがいたのは、このように山がたくさんあって霞がかかっている光景で、なんとも心軽やかになる天国であった。

 

 The law-breaking of my companion seemed not only seriously excusable, but even comically excusable. Who were all these pompous preposterous people with their footmen and their foot-scrapers, their chimney-pots and their chimney-pot hats, that they should prevent a poor clown from getting sausages if he wanted them? One would suppose that property was a serious thing. I had reached, as it were, a higher level of that mountainous and vapourous visions, the heaven of a higher levity.

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