夏祭り……夏祭浪花鑑の鯵はお供え用?
この週末、夏祭り組……と思われる人がとても多かった。
考えてみれば真新しい浴衣の幼子たちも、着慣れない浴衣に居心地悪そうにしている娘さんたちも、コロナ禍のせいで久しぶり、あるいは初めて浴衣を着て参加する夏祭りなのだろう……うれしそうな様子も無理はない。
街は夏祭りへの期待感にあふれている。これから葛飾区、隅田川、江戸川区……祭はエンドレスに続き、この期待もますます膨らんでゆくのだろうか?
さてジャパンナレッジで「祭」の項目をチェックしたところ、日本国語大辞典(4)の説明と例文に目がいった。
祭礼の際に神仏にささげるもの。まつりもの。
浄瑠璃・夏祭浪花鑑1745「どりゃ焼物を焼立て祭(マツリ)進じょと立女房」
女房お辰(立)が自分の心根を証明するために鯵を焼いていた火箸を顔に押しつけ醜い火傷痕をわざとこさえる有名な場面。
あの鯵は神様仏様に供える鯵だったのか……とジャパンナレッジで知った次第。てっきり晩ご飯のおかずにするのかと思っていた……。夏の文楽公演でよく観てみよう。
浴衣の俳句を以下に引用。
口開けて 金魚のやうな 浴衣の子 (三吉みどり)