アダム・スミス 道徳感情論 1.Ⅱ.9 どんな不幸からも喪失感が生じる

情婦を一人失うよりも、足を一本失うほうが一般的に切実な不幸として見なされている。足を失えば、それは途方もない悲劇であろう。しかしながら不幸も、そうした類の喪失を生み出すものになる。その他の不幸がとても軽薄なものに見えようとも、立派な喪失感を生じるのだ。(1..9)

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アルフレッド・マーシャル 経済学原理 1.Ⅱ.34

第一に経済学者が取り扱うのは、観察することが可能な事実であり、測定や記録が可能な量なのである。そこで、そうした事柄に関して意見の違いが生じたときでも、違いをみんなで吟味して、しっかりとした記録に残すことが可能になるのである。このようにして経済学は、その研究にしっかりとした基礎を築く。第二に、経済学として束ねられる問題は、人の行動に関したものである。また、それはお金の価値によって測られる動機の影響をうける。経済学の問題とは、均質のグループをつくろうとして見いだされるものである。もちろん、経済学には共通する課題が山積みである。それは事例の特徴からも明らかなことである。ア・プリオリ(原因から結果へというように)に明らかではないけれど、そこで明らかになる真実とは、主な課題が、基本的にまとまったものであるということである。その結果、共にそうした課題を研究することによって、同じ類の経済を達成することになる。それは言わば、それぞれの人が個々の郵便配達人に手紙を預けるのではなく、郵便配達人をたった一人派遣して、すべての手紙をある街区に配達するようなものである。つまり分析と理由づけの過程がそれぞれのグループに求められているものであり、他のグループにとっても役に立つということなのである。(1.Ⅱ.34)

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アダム・スミス 道徳感情論 1.Ⅱ.8 肉体への影響よりも想像力への影響の方が大きい

肉体に由来する情熱とは、想像力に由来する情熱とまったく異なるものである。私の体の骨格が、仲間の体の骨格に生じる変化に影響されることはほとんどない。しかし私の想像力を更にのばすことは可能である。また、こう表現することが許されるなら、自分が慣れ親しんだものの外形や形について推測することも、更に簡単なことである。このため愛における絶望も、野望における失意も、肉体上のひどい災いが生み出す共感よりも、更なる共感をよびおこすものである。こうした情熱とは、完全に想像力から生じるものである。すべての財産を失った人でも、もし健康であれば、その体のうちに何も苦しみは感じはしない。その人が苦しむものは想像力のみであり、想像力がその人に描くものとは威厳を喪失した姿であり、友達から無視された姿であり、友からの侮蔑であり、他人にすがっている様であり、欠乏や悲惨さに苦しむ姿であり、じきにわが身にふりかかってくるものである。こういうわけで、私たちはその人に強く共感するのである。なぜなら自分の体を駆使して相手の体を形成するよりも、自分の想像力を駆使して相手の想像力を形成する方がたやすいからである。(1..8)              

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アルフレッド・マーシャル 経済学原理

こうした分析をしていく中において、経済学者は人をそのまま取り扱い、抽象的なものとしても扱わず、あるいは「経済的な」人としても扱わない。その代わり、血や肉のある人として扱う。経済学者が扱うのは、自分たちとおおいに関係のあるような仕事をする人生において、自己中心的な動機にかなり影響される人なのである。それはまた虚栄心や無頓着とは関係のない人たちであり、自分のために仕事をうまくやることに喜びを感じる人であり、家族や隣人、あるいは国のために自分を犠牲にすることに喜びを感じる人であり、自分自身のために徳の高い生活をすることを愛する人でもある。経済学者は人をそのままの姿で扱う。だが、主として人生のこうした面に関することは、動機に根ざした行動が規則的なものであるため、予測することが可能なのである。またエンジン動力の見積もりは、結果から証明することができる。このように経済学者は、科学的基礎にもとづいて分析を成し遂げるのである。(1..33

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TPPとは1%の企業戦士のためにある、PUBLIC CITIZENのサイトより

Trans-Pacific Partnership.

TPPとは、企業国家アメリカにつくす1パーセントの企業戦士のためにある!

 

聞いたことはありますか。環太平洋パートナーシップ(TPP)「自由貿易協定」とは、企業国家アメリカによって押しつけられた内密の政策であり、1パーセントの人の夢なのです。その協定の攻撃で可能になるのは、以下のことです。

・数百万のアメリカ人の仕事を海のむこうに追いやる

・銀行屋を不注意から解放する

・新しい仕事を生み出し経済を立て直すのに必要となるアメリカの政策の購入を禁止する

・医薬品へのアクセスを減らす

・アメリカに安全でない食べ物と製品があふれる

・環境と健康のセーフガードを攻撃する組織が力をつける

密室での話し合いが、アメリカ、オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、マレーシア、ベトナムのあいだで進行中であり、中国や日本のように後に協定に加わる可能性のある国とも進行中です。企業の相談役600人は協定の文書を利用できますが、その一方で国民、連邦議会の議員、ジャーナリスト、市民社会は除外されています。その協定にある内容について私たちが知る限り、それはとても怖しいものなのです。(PUBLIC CITIZENのサイトより)

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アダム・スミス 道徳感情論 1.Ⅱ.7 肉体の苦痛に同情しても共感するとまでは言い難い

肉体の欲望を嫌悪するのと同じ理由で、肉体の痛みがこの上なく耐えがたいものであろうとも、その痛みのせいで泣き叫ぶということが男らしくないことのようにも、見苦しいことにもいつも思えるものである。しかしながら肉体の痛みには、大いに共感するところがある。もし、これまでに観察されてきたことだが、殴りかかる場面を目撃して、他の人の足や腕に一撃がくわえられようとするなら、自然に後ずさりをして、足や腕を引っ込めるだろう。そして一撃がくわえられると、ある程度はその一撃を感じとり、受難者と同じように衝撃をうける。しかしながら私が怪我をしているかと言えば、明らかに、少しも傷ついてはない。そういうわけで、激しい悲鳴を聞いたとしても、受難者についていくわけにはいかないので、きっと相手のことを軽蔑することだろう。だが、これは、肉体に起源がある情熱の場合である。そうした情熱は、まったく共感をうまないものである。共感をうんだとしても、この程度のものである。だから、その共感とは、受難者が感じる暴力とは釣り合いのとれていないものなのである。(1..7)

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アルフレッド・マーシャル 経済学原理 1.Ⅱ.32

更に、経済学者は、こうしたことについて単純に考えてみることから始め、今度は分析にかかり、異なる種類の産業がある地域に分布する理由や、離れた場所に住んでいる人々が商品を交換しあう条件などについて分析する。そして支払い猶予期間の変動が外国貿易にあたえる影響について説明したり、予報したりする。あるいは税という重荷が、人々に課税されてから、必要となる品が提供されるまでを説明したり予報したりする。(1..32

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TPPについてオバマ大統領への団体書簡(PUBLIC CITIZENより):断固拒否!貿易交渉における「前例なき秘密主義」

Groups to Obama: Reject “Unprecedented Level of Secrecy” in Trade Negotiation | OpenTheGovernment.org.

情報の公開、正確なまでの完全性と説明義務を求めて、オープン・ザ・ガバメント・オーガニゼーションに参加している20以上の組織がオバマ大統領に書簡をだして、環太平洋経済協定(TPP)自由貿易協定(FTA)における透明性をふやしていくように求めた。この取引は国による保護を制限することによって、私たちの生活に極めて影響を及ぼすものであるという事実にも関わらず、もっとも基本となる条約の草稿文書や他の文書に公にアクセスする手立てがずっとなかった。

TPP FTA交渉は、前例のない秘密主義で行われてきている。こうした秘密主義は、貿易交渉の場では、共通して行われるようなものではもはやない。ワールド・トレード・オーガニゼーション(世界貿易機構)は、交渉の文書をウェブ上に公開している。交渉文書は、最近遂行したばかりのACTAにしても閲覧可能だった。こうした公開性が、今までのところ、TPP FTAの話し合いにおいては選択されてきていない。実際のところ、それとは反対に当事国は、協議過程をいっそう秘密とすることを課した201年の協定覚書に署名した。

現在交渉中の事項はゆゆしいことだが、関税のような今までの伝統的な貿易事項を飛び越え、特許権、著作権、土地の利用、食料や製造品の基準、天然資源、専門的な企業の技術提携、政府の買い上げ、予算編成、健康保険、エネルギー、テレコミュニケーション、サービス部門の規制、その他まで含むものである。本当に、条約の文言は薬の処方箋、環境の状況、人々を汚染された食べ物、欠陥のある製造品、恰好のいいドラッグから保護する政府の能力にまで影響をおよぼし、また、すべてのアメリカの家庭にも影響を及ぼすだろう。さらにこうした交渉の過程が確立するものとは、将来における連邦議会と州議会のあいだの統合であり、自国の立法府の権限のもと、貿易に関する事柄でなくても政策の多くが対象となるだろう。

この条約によって確立される国際的な基準にもとづいて(後にすべての条約署名国に同意を求めるものになる)、アメリカが現在、そして将来において法令順守の政策を実施するとき、可能な限り透明性のあるものになるように最大限の配慮を求め、オバマ大統領にこの書簡をあてたものである。

 

さりはまより

 PUBLIC CITIZENのサイトより、TPPについて文書の公開を求めるOPEN THE GOVERNMENT.ORGのコメントを紹介いたしました。

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アルフレッド・マーシャル 経済学原理1.Ⅱ.31

だが、それでも動機を測定するには十分正確であり、経験をつんだ人たちであれば、こうした種類の動機に由来する変化から生じる結果について、うまく予想することが可能である。例えば、このようにして経験をつんだ人たちがきっちりと見積もる支払は、労働力を適切に供給していくのに必要となるものであり、最下層から最上の階級にいたるまで、いかなる階級の労働力にも必要となり、どんな場所であろうとも、新しい商いを始めようと計画するのに必要となるものである。今までに見たことのないような工場でも訪ねると、1週間に1シリングか2シリング以内でそこの労働者が稼いでいるものを表現することが可能になるが、それを可能にするのはただ単に、そのひとがどれほど職業に熟練しているかという観察をとおしてであり、また、ひとを最大限に働かせているものがどれほど肉体的能力や精神的能力、倫理的能力に影響を与えているかについて観察することにより表現できるのである。さらにまあまあの確実さで予言できるのは、何かの供給を減少した結果、価格が上昇するということであり、また価格が上昇すれば供給に作用するということである。(1.Ⅱ.31)

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アダム・スミス 道徳感情論1.Ⅱ.6 自制が肉体の欲望をおさえこむ

適切にも「自制」とよばれる徳は、こうした肉体の欲望をおさえることで成り立つ。健康と富が定める範囲のなかに、肉体的欲望をおさえるということは、思慮深いことでもある。しかも、こうした範囲は、上品になるために必要とされるものでもあり、礼儀正しくあるために必要とされるものでもある。また繊細であるために必要とされるものでもあり、慎み深くあるために必要とされるものでもある。こうした範囲のなかに肉体の欲望をとどめるということこそ、自制によっておこなわれるべき仕事なのである。(1.Ⅱ.6)

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