交差式製本にトライ!
東京製本倶楽部によるルリユール展のワークショップ「未綴じ本でルリユール 交差式製本」に参加するため、はるばる京都国際会館に行ってきた。
頂いたプリントの藤井敬子氏の説明によれば、交差式製本とは以下の通り。
交差式製本(Crossed-Sstructure Binding)は1990年代、イタリアの製本・修復家カルメンチョ・アレギ氏により、表装材に綴じる古典製本を参考に、本の保存を考慮して創案された製本方法です。
表紙素材を選ばず、背固めもなく、接着剤をほとんど使わない柔構造のルリユールで、組み合わせやデザインのバリエーションも豊富です。
イタリアの古典製本をルーツとする交差式製本のワークショップを、京都蹴上の地で受けるとは!
会場は京都国際会館の会議室。受講者は20人ほど。先生ひとり、アシスタントふたり。東京の方から紙やら道具やら中身の本やら色々用意されて大変だったのではないだろうか。
中身は「製本用語集」。
公共の施設だから、何も言われはしないけど、きっと終わりの時間も決まっているのでは……。
普段ののんびりモードを脱すべく、わからないときは即質問で、せかせかモードでやる。
不器用かつ大雑把な私が急いで作ったら、先生方のご指導のおかげで無事に完成したけど、糸が緩い!背で綺麗にクロスしなくてモコモコしている!背がなんか丸背みたいにラウンドしている!と難点だらけ!
急ぐあまり、各折丁をかがる都度、糸をきちんと引っ張らなかった、
折丁をヘラでしっかりおさえて形を整えなかった、
背をかがっている時私は針を上から下からどっちから入れていたっけ?と記憶が曖昧になってしまった、
ここらへんが原因だと思う。
ただ、この交差式製本は良いところがあるように思う。
糸でかがっていながら、とても軽い。108ページの製本用語集とは思えないほど、重さが軽い。
今回は時間がなかったから手をくわえることが出来なかったけど、帯状の部分は色んな模様に切り抜くことが可能だ。
あるいは好きな模様を貼ってみたり。
お気に入りの本は、持ち歩き用には軽い交差式製本で、家で読むにはずっしり上製本で、そんな風に両方の製本で持ちたい気がする。
今日は大阪で文楽公演の初日。それもあって来たのだが、製本と観劇は両立しないもの。今回は疲れたので文楽はパス。また近日中に。